鸛を追う #5

この度、治療の甲斐あり新しい命を授かることができました。
不妊治療を公言している者として、ご報告はすべきだと考えブログにて記すことにしました。AIH周期でしたが、排卵コントロールがうまく行かず(成熟卵胞過多)、結果排卵誘発した上でのタイミングでの妊娠となりました。

嬉しく思って下さる方、ありがとうございます。お気持ち有難く頂きます。
そうではない方、私も友人のこういったニュースを目にして目の前が真っ白になったり体中震えた経験があります。どうかご自身の感情を否定することがありませんように。


誰かが「ここでは雨が降ったよ」と言うのを聞いて喜ぶ人もいれば悲しむ人もいると思います。ただ「雨が降ったんだなぁ」と思う人もいれば、日照りで雨を心待ちにしている人は羨ましく思うでしょうし、洪水に巻き込まれている人はそれは大変だと思うでしょう。

私は日照りの中をずっと歩いてきて喉がカラカラだったので、周囲の人の「ここでは雨が降ったよ」という言葉を聞くと、なぜ私のところには雨が降らないのだと泣きたくなっていました。恥ずかしいことに、「雨が降って濡れて風邪を引いた」という悲しい出来事を目にしても、「雨が降っているだけ良いではないか」と思ってしまう時もありました。

日照りの中を彷徨い歩いた記憶があまりに強いので、未だに雨の話題には敏感です。なので今後もこの話題はあまりSNSに積極的に書くことはないと思います。もし何か声を掛けたいと思って下さる方がいらっしゃるのであれば、どうか直接会ったとき、もしくはダイレクトメッセージなど閉じられた場所でお伝え頂けますと幸いです。

一方で、私も初めてのことでどなたかの力をお借りしたいことも出てくると思います。洪水に巻き込まれたら、助けてほしいと大声を出すかも知れません。これからまだ何が起こるか分からない中、「雨が降って嬉しいなあ」と言うことはなくても、完全に雨の話題を口に出さないということは無いと思います。

私の心の中には未だに日照りに苦しんでいた世界線の私がいます。そのもう一人の自分自身と、何を言うか、何を言わないかを相談しながらSNSやブログを使っていきたいと思います。どうかその選択を尊重して頂けますと嬉しいです。

書き溜めていた不妊治療記録に付きましても、どれを出すか出さないか、熟考して決めたいと思います。

2020年、インターネットの距離感と暖かさに何度も助けられてきました。ありがとうございます。
2021年も変わらずどうぞよろしくお願い致します。


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